溺愛総長様のお気に入り。
俺が?
どうして煌さんが困るの?
そんな無言の問いかけに、ためらいもなく彼は答える。
「好きだから、愛莉のことが」
「……」
フリーズしてしまうあたし。
好き……。
好きって、なんだっけ。
「えっと、ちょっと意味が……」
その意味すら分からないあたしの頭は、完全におかしくなっちゃったのかも。
首を傾げて後ろに引き気味になると、それを許さないかのようにつかんだ手を引っ張られた。
そして、もう一度。
「わかんないの?だから言ってんじゃん、愛莉のことが好きだって」
────ドクンッ。