溺愛総長様のお気に入り。
その顔が、今までのギャップがありすぎて思わずドキッとした。
だって、きりっと緊張感を持ってたパーツがいきなり緩むんだもん……。
「走ってたって意味わかってる?バイクで、だけど」
「あっ!」
思わずパチンと手を叩いた。
そうだ。
煌さんは暴走族、なんだよね?
暴走族が走るといえば、バイクか。
「ほんっと面白れぇ」
クックッと笑う煌さん。
なんだか無知な自分が恥ずかしい。
「あっ……じゃあ、あたしはこれで……」
退散するのでゆっくり寝てください。
あたしも早くここから出て行きたいし……。
と、腰をあげると。
「キャッ!」
腕を引っ張られて、体がソファに沈み込んだ。