溺愛総長様のお気に入り。
うわあああ。もう来たぁ……。
朝一でくるなんて想定外。
だって、暴走族が遅刻もせずに登校するとか考えないもん。
来てもお昼休みくらいかなって油断してた。
3人は周りの声にはオール無視で、颯爽と歩き続ける。
背が高く、堂々とただ前だけを見て歩く姿はまるで映画のワンシーンみたい。
って、悠長に見てる場合じゃないよね。
ひとまず逃げなきゃ。
あたしは慌てて教室に身を隠した。
「千春ちゃん、かくまって!」
「えっ、なに?どうしたの?」
千春ちゃんには昨日の夜、あの後あったこととあたしの心配を伝えていた。