溺愛総長様のお気に入り。


そんなことしてるの?


具体的に暴走族が何をしているのかわからないあたしには、びっくりすることばかり。



「バイクに乗ってる姿、考えただけでもゾクゾクするっ」


「へ、へー……」



もしかしたら、自分のカッコいい姿を見てほしくて誘ったのかなぁ。


ハクさんなら、あるかも。


こうなったらもう千春ちゃんのためにもポジティブに考えよう!



「出た出た、愛莉の"へー"が。いい?愛莉は仮にもそこの総長とつき合ってるんだからね」



まってまって。



「つ、つき合ってないもん!」


「いつまでそんなことが通用すると思ってるの?」



自信たっぷりに言うあたしに対抗するように胸を張る千春ちゃん。



「あんなに独占欲丸出しで束縛して、彼女じゃないなんて誰も信じないと思うよ」


「ま、まさか……」

< 172 / 401 >

この作品をシェア

pagetop