溺愛総長様のお気に入り。
そんなことしてるの?
具体的に暴走族が何をしているのかわからないあたしには、びっくりすることばかり。
「バイクに乗ってる姿、考えただけでもゾクゾクするっ」
「へ、へー……」
もしかしたら、自分のカッコいい姿を見てほしくて誘ったのかなぁ。
ハクさんなら、あるかも。
こうなったらもう千春ちゃんのためにもポジティブに考えよう!
「出た出た、愛莉の"へー"が。いい?愛莉は仮にもそこの総長とつき合ってるんだからね」
まってまって。
「つ、つき合ってないもん!」
「いつまでそんなことが通用すると思ってるの?」
自信たっぷりに言うあたしに対抗するように胸を張る千春ちゃん。
「あんなに独占欲丸出しで束縛して、彼女じゃないなんて誰も信じないと思うよ」
「ま、まさか……」