溺愛総長様のお気に入り。


わわっ、すっかり油断してた!


まさか、今キスされるなんて思いもしなかった。


自覚しろとか反則だとか言っておきながら、どうしてキスなんてするの?


言ってることとやってることが、めちゃくちゃすぎるよっ。



「俺以外にその顔見せるの禁止、な?」



満足そうに笑った煌くんは、いつもよりスカート丈の短くなったあたしの膝に、ごろんと寝転んだ。



「……」



煌くん以外どころか、煌くんにだってもう見せたくないよ。


メイクなんて大人になるまでしない。



はじめてのメイクで懲りたあたしは、そう強く思った。
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