溺愛総長様のお気に入り。
転入生は、超絶美少女。
あの倉庫に行って以来、あたしの中で煌くんに対する見方が確実に変わっていた。
ううん。正確にはもっと前からなのかもしれない。
呼び出された不良たちから、あたしを守ってくれたあの時から。
男の子に対して、嫌悪しかなかったあたしが、初めて「カッコいい」と思えた瞬間。
そして、あの暴走の夜に見た煌くんの凛とした姿。
周りから慕われる姿を見て、なんかこう……胸をぐっと掴まれるものがあったんだ。
煌くんはというと……。
相変わらずあたしの前ではあんな調子なんだけど。
──ある月曜日の学校。
今朝は、いつにも増して騒がしかった。
「ねえ、愛莉知ってる!?」
千春ちゃんも、いつもよりテンションが高い。