溺愛総長様のお気に入り。




「愛莉ちゃん、どこに行ってたの?」



お昼休みが終わりあやめから教室へ戻ると、桜子ちゃんに声を掛けられた。



「一緒にお弁当食べれると思ってたのに」


「えっと……」


「あたし待ってたんだよ?」



少し口をとがらせる彼女に、頭にハテナが浮かぶ。



「……」



誘われて、千春ちゃんに確認しに行っている間にもう桜子ちゃんは男の子たちと食べ始めてたんだよね……?



「ご、ごめんね。あたしいつも別のとこで食べてて」



でも、やっぱりあたしが悪いのかと謝ると。



「なぁんだ~、それならそうと言ってくれたらいいのに~」



ぱあっと表情を明るく一変させる桜子ちゃん。



「もしかして、彼氏!?」


「……っ」


「わっ、愛莉ちゃん顔赤~い、図星だぁ」


「ち、ちがうよっ」

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