溺愛総長様のお気に入り。


「愛莉は、もう煌さんのこと好きになってるんだよ」


「えっ……」


「誰かのために可愛くなりたい、可愛く見せたい、早く会いたい、なんでも知りたい。それが恋なの」


「恋……」



呟いて、言葉をかみしめる。


この想いをかみしめれば、とても温かくて、すごく優しい気持ちになる。


これが、恋……。



「そうかそうか。愛莉もようやく、大切な人を見つけたんだね。よーしよし」



千春ちゃんが、あたしをぎゅーって抱きしめてくれる。


なんだか、照れくさいな。


まるで、はじめてひとりでお使いできて褒められた子供みたいだよ。



「言ってあげなよ。あたしも好きよーって。煌さん首ながーくして待ってるはずだから」


「で、できないよっ!」

< 272 / 401 >

この作品をシェア

pagetop