溺愛総長様のお気に入り。


胸に大きな塊がのっかっているかのように苦しい。


それって、あたしもそうなの?


べつにあたしじゃなくて、他の誰かでも良かったってことだよね。


だったらどうして、あたしなの?




「いつまで突っ立ってんの?座れよ」



手を引かれ、ソファに座れば。


そこにはほんのりと残る温もり。



「……っ」



ここにさっきまで桜子ちゃんが座ってたのをリアルに感じる。


どうして、こんなときに気づいちゃったんだろう。


煌くんが……好きだって。


じゃなければ、こんなに苦しくなかったのに。


こんなに傷つかなかったのに。

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