溺愛総長様のお気に入り。
「昨日、見た?」
……え?
ゴクリと唾をのんだ。
パチパチと瞬きを繰りかえす。
昨日って……。
「そっか、そういうことか」
まだ返事をしていないのにそうだと解釈した煌くんは、ぐぐぐ、とソファに背をつけた。
そして、あたしの肩に腕を回して口角を上げた。
「それで拗ねてた?」
「ちっ、ちがっ……」
肩をがっちりホールドされて、抵抗しても無駄なだけ。
「教えてやろうか、そういうの、嫉妬っていうんだよ」
「……っ」
妖艶な瞳で言われたセリフは間違ってない。
あれは完全に嫉妬だった。でも、それだけじゃない。
「アイツは昔からの知り合いでさ。俺を見つけて勝手に入って来たんだよ。俺もびっくりしたし」