溺愛総長様のお気に入り。


話しはじめてくれた煌くんの目を見つめる。



「転入生に男が騒いでるって、あれ、桜子のことか。まあ、桜子ならそうなるかもな」


「……」



口にしたわけじゃないけど、可愛いって認められたようで素直に気持ちが落ちる。


そりゃあ、あり得ないくらい可愛いもん。だけど……。



「あ、あんなに可愛い人が知り合いにいて、ど、どうして煌くんはあたしにっ……」


「……あたしに?」



勇気をだせ、あたし!



「その……こんなことするんですかっ……」



ギュッと目をつぶって一気に問いかける。


よく考えたら、一番最初に聞くべきことだった。


どうしてあたしに好き、なんて言ったのか。

送り迎えまでして、あたしと一緒にいるのか。


女なら、誰でもいいのに……。
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