溺愛総長様のお気に入り。
顔に出すぎだから……!
あたしがハラハラしちゃう。
桜子ちゃんの不安も言葉の割りにそんなに深刻でもないらしく、時折掛けられる男の子には笑顔で挨拶して。そのうちどこか行ってしまった。
「はー、やっぱりあの子、生理的に受け付けないわ」
千春ちゃんの顔はひきつっている。
「ははっ」
あたしはそれに対して、苦笑いしか返せないでいると。
「おっす」
ビクンッ!
背後から聞こえた声に、肩が上がってしまった。
だって、この声は……。
「あ、おはよう!」
先に声を掛けたのは千春ちゃんで、遅れて振り向くと……やっぱりそこには南里くんがいた。
告白の件があるから少し気まずいながらも、あたしも声を掛ける。