溺愛総長様のお気に入り。


***



愛莉があやめに来なくなって数日が過ぎた。


そのせいで、昼と放課後は隣の部屋で過ごしていたハクも、あやめに居座っている。



「やっぱここの方が過ごしやすいよな」



大して変わらねえくせに。


自分の家みたいに大きい顔して漫画を読みふけっている。


ソファにデカい体を投げ出した姿を見ては、ため息がでる。


愛莉と同じ人間って生き物なのかと疑いたくなるこの差はなんだ。



「煌~」


「……あ?」



漫画に没頭していると思っていたハクが俺を見ていた。



「最近さらに人相悪くなったな」


「てめーに言われたくねえわ」



どのツラ下げて、んなこと言ってんだか。


鏡見て来いって話だ。

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