溺愛総長様のお気に入り。


でも、怖い……。


煌くんっ……煌くんっ……。


心の中では煌くんを求め続ける。


いつの間にか電話は終わっていたようで、男はスマホをその辺のソファに放り投げるとあたしに近寄ってくる。



「ふうん。鳳凰のトップの趣味ってこんなのか」



しゃがみ、あたしと目線を合わせて。


咄嗟に逸らすと、顎を掴まれて強引に視線を合わせさせられた。



「……っ」



ゾクゾクと悪寒が襲い、鳥肌が立つ。



「派手な女かと思えば、超清純そーじゃん」



男は細い目をさらに細めて気味悪く笑う。



「でもまあ、可愛いな」



嘘かほんとか分からない言葉。


それに、こんな人に可愛いなんて言われても少しも嬉しくない。

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