溺愛総長様のお気に入り。
「さっきの奴らもそんなこと言ってたな」
そう言いながら、冷蔵庫を開ける姿はどこからどう見ても煌くんでしかなくて。
そう。さっきの男達もそう言ってたのを思い出した。
何が起こっているのかわけが分からない。
「今このタイミングで入ってくんな。空気読め」
煌くんは不機嫌さを明らかに出しているけど……。
「誰のおかげで……」
やれやれという感じで向かいのソファに座る彼は、そう言うとはじめてあたしに目線を合わせた。
「初めまして……でもないか……」
そう前置きをした彼は、
「煌の兄、鷹柳帝です」
そう言ってニコっと笑った。
お、お兄さん……!?
煌くんお兄さんがいたんだ。
帝って……。
あ!さっき助けに来てくれたのはお兄さんだったんだ!