溺愛総長様のお気に入り。
それにしてもそっくりすぎる……。
瓜二つのその姿に、まだ目をパチパチさせてると。
「双子なんだよ」
隣から、不機嫌な煌くんの声。
「ふ、双子っ!?」
思ってもみない言葉が返ってきて、あたしはひっくり返りそうになってしまった。
だって、煌くんが双子だったなんて初耳だもん!
「初めまして、って言ったけど、昔会ってんだよね」
言って、ニコッと笑う彼。
一瞬、意味が分からなかったけど。
あ、そうか。
煌くんが同じ小学校だったなら、双子の帝くんだって同じ小学校だったはず。
納得していると、帝くんは息が止まりそうなことを言った。
「きみは、俺の初恋の人だから」
そして、あたしに向かって手を伸ばしてくる。