時のなかの赤い糸
池田屋
町を全焼すると言う計画がたてられた。
「3番隊は屯所で待機、それ以外は池田屋を探せ」
「「「はっ」」」
屯所からズラリと新撰組が並んで、誠の旗をかがげた。
水色と白の羽織をきた彼らは、その頃、女には黄色い声援を
だが、裏では「人斬り集団」と呼ばれていた。
隊にわかれ、全焼を計画する池田屋の本拠地を探す訳だが、遥は2番隊、永倉が率いる隊だった。
「池田屋はおらぬか!」
民衆は揃って首を左右にふり、知らないと伝えた。
余計なことをして斬られたくはない。
「見つけたぞ」
近くでその声が聞こえて隊員全て走り出すと、民家や商屋のたちならぶ通りに池田屋はあった。
「援護にまわれっ」
永倉の言葉に2番隊は池田屋の中に入っていった。