時のなかの赤い糸
「あと、土方さんの俳句を盗み聞きしてたことも!」
山崎が言うと、二人は同時に笑いだした。
「あははっ!だって!土方さんの俳句可愛いんですもん!!」
「ほんまそれやんな!
可愛いすぎやであれは」
二人が笑っていると、道行く人がじろじろと見てきたので笑いを堪えた。
「顔に似合わずですよね」
「うんうん。
君の頬
桃のように
色付いた
だろ?」
山崎が土方の俳句を読むのを真似すると、また二人して笑いだした。
「もお…笑い過ぎて喉いたい」
屯所に戻ろうと山崎と遥が立ち上がると、二人して帰っていった。