時のなかの赤い糸
ええじゃないか
「二条城は外観が燃えるだけで難を逃れました」
その情報に遥たちは喜んだ。
「きっと隊士が守ってくれたんだよ」
「そうですね」
皆は土方の言葉に頷くと屯所に向かった。
「他の皆も無事なんですね!」
「あぁ、幹部はな」
山崎が嬉しそうに頷いた。
屯所はかわらず佇んでいて、どんなに荒れようと屯所だけは前とかわらない。
「ただいま―!」
遥たちが帰ると、原田や近藤たちがどっと押し寄せた。
「「「「お帰り!!」」」」
永倉もかわらない皆の様子に笑みを浮かべた。
「永倉、よく戻ってきてくれた」
近藤が永倉の背を叩くと、永倉も大きく嬉しそうに頷いた。