時のなかの赤い糸
「俺は原田佐之助!」
バカみたいに笑う彼は、
のちの新撰組十番組長。
「ま、のもーぜ!」
ワイワイ騒いでいると、すっかり酔いの回った一同はそのまま店で眠ってしまった。
「お客さん、店閉めたいのですが」
店主に起こされて4人はグダグダと外に出ていくと、永倉も原田もブラブラと歩き出した。
「どこいくんですかぁ?」
「俺は武士、流離いの身なんでね」
永倉は、言うと原田も何も言わずに歩いていってしまった。