時のなかの赤い糸
「いいじゃないですかそれくらい」
遥も新八も顔を見合わせて頷いた。
「いや、あのだな?えーと」
少し恥ずかしそうに視線をずらす遙に、遥がハッとした。
「恋ですね?!」
「わわわ、そんなんじゃないって!」
シドロモドロした限り確信だ
だけど、それではややこしいわけだ。
遙の体に新八の魂が入るんなら、新八が先生と……ってわけになる。
それに歴史的人物の魂が急に体に入ってきたりなんかしたら、遙の気持ちはどうなってしまうんだろう。
やっぱり、歴史と今は同じにしてはいけないのだろうか。
「永倉さん……」
「「何?」」
深刻な表情を浮かべる遥に新八と遙が声を揃えて遥を覗きこんだ。
「なっ…!あはははっ」
耐えきれなくて、遥が噴き出すと、声を揃えた新八も遙も笑いだした。