時のなかの赤い糸
「まぁ座れや。話したいことは山程あるきに」
遙にポンポンと畳を叩かれ、遥がグイッと遙に引っ張られて遙の膝に転けていった。
「なっ!遙っ」
「俺は〝永倉遙〟じゃない。坂本龍馬や」
同じ人物なのに物凄い変わりようだ。
「10年もたてば人もかわるきに」
「いーから遥から離れろ」
スリスリと頬ずりする遙に、遥はなんとか離れようとして、新八に手を引かれ立ち上がった。
「いいやにゃいか。久しぶりの再開やねんきに」
「性格変わりすぎだから。遙」
呆れたように新八がドカッと座布団に座った。
次に隣に遥、そして山崎と
真っ正面に坂本が座った
「その遥の隣は誰にゃ?」
坂本に問われ山崎が口を開いた。
「山田太郎です。遥の元彼」
「「なっ」」
山崎の発言に遥と永倉が山崎を見ると、そこにいたのは全く知らない男だった。
「はははっ!平凡な名前じゃにゃぁ。顔はいいしちゅうのに」
確かに坂本の言うとおり山崎、山田太郎はカッコいい顔をしていた。