時のなかの赤い糸
─────山崎だよ。忍なんだから───
───これくらいはできるよ──────
────話し合わせろよ?───────
なるほど、と永倉と遥が苦笑いを浮かべた。
(元彼設定はやめろよなι)
永倉が心の中で漏らした本音であった。
「なんて呼んだらいいですか?」
「遥だけ龍馬って呼んで♪後は何でもいいきに」
声のトーンのかわりぶりに永倉と山崎がずるっと肩を落とした。
「何であんたが坂本龍馬なんだよι」
「お前らが急におらんよーになったんきにねぇ!」
「急にタイムスリップしちゃったんですもん……ι」
遥が申し訳なさそうに苦そうな表情を浮かべた。
「だからってなんで俺の生まれ変わりのくせに開国派なんだよ」
「未来はええやないか!俺が開国せにゃ未来はないんやで?」
坂本はごもっともな意見を永倉に向けて、永倉も派も黙ってしまった。
「そやにゃあ3人には頑張ってるところすまんが未来は戴くきに」
「永倉さんと遥がいなくなってから何をしていたんですか?」
山崎が助け船をだすように口を開いた。