時のなかの赤い糸
マタマタマタタイムスリップ
月の光を浴びていた遥、永倉、山崎の体が、白い光に包まれた。
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「あー…慣れた」
山崎のおどろきっぷりを他所に永倉が欠伸した。
今度は秋。
あおあおとしていた木々が紅葉に色づいていた。
「…………えぇえぇ───ぇ?!」
懐かしく響く遥のわめき声。
遥が初めて幕末に来た時以来だ
「あ、あ、あなたたちは誰ですか!?」
タイムスリップするのはお決まりの屯所の庭。その真ん中で遥が永倉と山崎を指差していた。
「何いってんだよ頭打ったのか?」
永倉が突っ立った遥に近付いた。
「だ、誰ですか?」
遥の一言に、永倉も山崎も、駆け付けた土方、沖田、藤堂、原田、山南の動きがピタリと止まった。
(遥の記憶が無くなった?!)
口には出来ない真実。
言ってしまうのが恐れ多かった。