時のなかの赤い糸
新選組の恋模様
病院の帰り道、沖田の足取りは軽かった。
(お花ちゃんって可愛いなぁ)
遥が診察室に行っている間、沖田は
「ここれからもよろしくお願いしますっ」
そう一言花に告げると、花はニッコリ笑って頷いてくれた。
たったそれだけの会話で、自分が病気にかかって損した分が多いけど、得たものは宝だと思えた。
不治の病。
そうだけど、沖田は花の笑顔がまた見たい、と思えた。
「にやけてますよ、沖田さん」
並んで帰る帰り道、遥に言われて沖田が柄にもなくうろたえた。
「そんなのみまちがいじゃないですか?」
沖田の意地っ張りぶりが面白くて、さっきのしかいしもしなければ、と遥がシメシメと笑ったのであった。
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「総司が恋!?」
原田がゲラゲラ食堂で笑っている。
遥が言う前に沖田がにやけているのに原田が気付いて声をあげたのであった。