時のなかの赤い糸
「違いますよ!」
沖田がバンッと机を叩いて立ち上がった。
びちゃっと机にお茶が溢れて一同沈黙。
「……っぷ。はははは!」
その後みんなしてお腹を抱えてわらいころげた。
原田なんて大袈裟に。
遥は「あちゃーι」と頭を抑えた。
「もう!違いますよ!いいよっ!」
沖田はドシドシと食堂のしょうじを開いた。
「どんな子?可愛い?」
藤堂が目を輝かせる。
沖田がクルリと背中を向けていたのから皆の方を向いて藤堂に近付いた
「お花ちゃんって言ってね!すごい可愛くて上品で、もお一目惚れなんだ!」
ドッと笑いが押し寄せた。
沖田がしまった、と口を押さえて赤面した。
「そうなんだろ?」
「…………はい。そうなんですよっ」
沖田が開き直って胡座をかいて腕を組んだ。
そして頬を膨らめる始末。
「可愛いなぁ」
永倉が原田と一緒になってツンツンと沖田の膨らんだ頬をつついた。