時のなかの赤い糸
――――遥――――…
―――――――綾野――――遥―――…
遥の頭の中に、直接言われているようなそんな声が急に聞こえてきた。
「誰?…誰ですか?」
―――――出会わなきゃ駄目だったんだ。
ダダダダダ―――――…
遥の足元が急に揺れ出して、パッと体が宙に浮いた。
というか、
遥の体は、落ちていった。
「何これ―――?!」
きゃあぁあぁぁあぁ!!
――――?
「うわっ!!?」
「きゃっ!」
扉は今、開かれた。
これが
全ての始まり。
遥の運命の始まり――――――――――