時のなかの赤い糸


「沖田さんお客さん!!」




バンッとしょうじを開いた遥に皆の視線がうつった。



「またですか。嫌だなぁ」




めんどくさそうにノソノソと沖田が立ち上がる。




「遥、俺は?」




土方が隊士の間から顔だけ見せていった。




「さぁ?外に出たらいるんじゃないですか?」


「何怒ってんだよおめぇ」




土方がいったのに、遥は無理矢理笑って荷物整理を始めた。



「これ懐かしい」

「ホンマや」




たまたま隣にいた山崎が、遥の持っていた荷物をのぞいた。



壬生浪士の時の看板





「芹沢さんとかとすげぇ名前取り合ったんやんな」

「土方さんとか凄い怖かった!!!」



「遥!山崎!いらん話すんなよ?」

「「はーいι」」



土方さんに怒られたけど、藤堂や沖田、原田も加わって思い出話に花がさいた。




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