時のなかの赤い糸
遥は、とりあえず立ち上がって太鼓楼から出ていく、その様子を、遅れて入って来た永倉が心配そうに目でおっていた
「滝本さんっ」
門に立っていたのは家事の時助けてくれた滝本修平だった。
「久しぶり」
「どーしたんですか??」
「え、と今から時間ある?」
滝本は優しく笑ったので、遥はすぐに頷いた。
「昼までなら」
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家事で焼けた家々の修復活動も終盤に差し掛かっていた三条の町に、遥が突入したあのお茶屋もあった。
「舞子さん、大丈夫ですか?」
「あぁ、その知らせに来たんだ」
滝本はお茶屋にどんどん向かっていく
「ひ、朝からお、お茶屋ですか??」
遥は一様女なので、少し躊躇いがあった。
「あんたが助けた舞子があんたに会いたがってんだよ」
「あ、あぁ」
ガラリとお茶屋の扉を開くと、年輩の着物をきた上品な人が出てきて玄関で正座した
「へい。新撰組の方と見回り組の方でごらっしゃりますね?」
「あぁ」
「こちらへ」
女の人に連れられ部屋の奥へと移動する
あの時は恐怖心しかなかったからこうして通るのもある意味新鮮だった。