時のなかの赤い糸
尋ね人の未来切符
植え込みに頭を突っ込んだ遥を、グイッと坂本が持ち上げた。
「あ、ありがとう」
「ええがよ」
永倉が何度も謝ってきて、遥の事を心配する
(大丈夫なんだけどな)
本当に心配そうな永倉に、可笑しくなってきた遥が笑った。
「お前らに、話しておきたいことがあるんじゃが」
坂本は、二人の空気になんだか耐えきれなくなって話しかけた。
「どこで?」
「表沙汰にしたくながぜよ」
坂本は、境内からスッと指を右に差した
「島原?」
島原って言ったら、遊女がいるところ、遥は相当嫌な顔して永倉と坂本を見比べた。
「行きたいだけじゃないのか?」
永倉が答えて、安心する遥。
「いいやないかい。いこーぜよ」
坂本は遥と永倉の後ろに回って進むように押した。
「ちょっとιあたし女何ですけど」
「わからんわからん」
(どーゆー意味よι)