時のなかの赤い糸
「……桂だっ」
永倉が隊士を全員小路にいれた。
「武内、桂の様子を見張ってろ」
「はい」
「2つに別れて道を塞ぐ。早く適当に別れていけっ!!」
ザッと隊士達が動き出した。
桂小五郎は、店の前で身を隠しながら仲間と話していた。
横顔だけでわかる。
「隊長!桂がっ」
武内が慌てたように指さした
こちらに向かってくる桂たち。
向こうの班を待つ時間はないようだ。
「…行くぞ」
小路からザッと新撰組は姿を表した。
「先生、逃げて下さい!」
長州藩士の1人が叫ぶ
「1人も逃がすなっ!!身命にお縄についてもらう。」
シャキンと新撰組の刀が全員抜かれた。
「わっぱ!時間稼いどけっ」
「えーっ!?」
長州藩士たちは慌て店の中に入っていった
慌て残されたわっぱが刀を抜く。
「いざっ」