時のなかの赤い糸
「最初からかな?」
「え?あの時、こんな力あるのは女じゃない、って言ってたじゃないですか」
記憶は、タイムスリップした頃に戻っていた
「ああ、あの時は山崎がいたからな。
きっと気付いたら言われて大騒ぎだったよ」
なるほど、と遥が原田の考えに感心した
「綾野さん。
どんな着物がいいですか?」
沖田が聞いた
「え?あ―、えっと…
着物なんて着たことあんまりないからわからないですι」
遥が言うと、原田と藤堂が口をあんぐり開いて固まった。
「それもそうだね」
沖田に向かってもあんぐりになる。
「だって、綾野さんは100年も先の未来からやって来たんだもん」
原田と藤堂の口は閉じる気配がなかった。