時のなかの赤い糸
喧嘩別れ
すると、永倉がスッと立ち上がって遥の手を掴んで立ち上がらせた。
訳もわからず永倉のされるまま、永倉と遥は土方に向いた。
「俺達は新撰組を抜けさせてもらう」
……………………………へ?
「なっ」
「新撰組に未来はない。このまま負け続ける。
土方さんも近藤さんも新政府との力の差を見ましたよね
刀で戦う時代は終わったんですよ。」
「ちょっと、永倉さん!?」
急だから思考が回らず、何とか声を出しても
「てめぇどうゆうつもりだ?」
という土方の言葉に、遥は言葉を続けられなかった。
「新撰組を抜ける」
「お前は今まで新撰組にいて、ここで抜けて悔しくないのかよ」
「何とも思わない」