時のなかの赤い糸
“ここにいてもいい”と、手を差しのべてくれた近藤。
学校にいたはずなのに、タイムスリップして、それさえも理解できない遥の存在する場所を与えてくれた人だった。
“かっちゃん”と時々優しく近藤に話しかける土方をいくら見れたのだろうか
鬼の副長と恐れられていたのに
実は誰より局長を慕っていたのを知っているから、何を言われたって何を言っていたって
内心では“可愛い”なんて思ったことがしばしば。
そんなこと言ったら即怒られるんだろうけど。
優しくて合理的な山南を思い出した遥は、もう一人、山南に最後会いに来た明里を思い出した。
こんな二人のようになりたいって憧れたのは、きっと遥以外の隊士達が思ったことだろう。
土方との言い合いに、最後いつも折れてブハッと笑い出す山南に、急に恥ずかしくなって顔を赤くした土方が思い出に残っている。
(なんだかんだで仲良かったよね)