時のなかの赤い糸
「逆上せた?」
「みたいです」
だけど外の空気は冷たくひんやりしていて、吹き付ける風が今は心地よい。
永倉がゆっくり歩きながら小さな声で話始めた。
「俺さぁ」
その声はあまりにも情けなくて、遥は永倉の表情を見ようと顔をあげる。
「遥と永遠があるんじゃないかって思ってた。」
「私もそうですよ」
永倉は空を見上げている
そのせいで表情なんて確認できない
「でも、やっぱり遥は未来からやって来たんだって思い知らされることばっかりで
この時代に遥がいたらなぁって考えた」
そしたら急に永倉は笑い出した。
遥の顔見てニヤリ
「こんな気象の荒い女は御免だ」
「なっ!!
どーゆー意味ですかっ」