時のなかの赤い糸
「大好き!!」
永倉に顔を見られまいと、必死に遥がしがみついたが、永倉の力で顔を見られた。
「タコみたい」
そんな風に笑う永倉の顔もほんのりと赤みをおびていた。
「永倉さん。
離さないで…」
遥がそう言うと、永倉はもう一度唇を重ね合わせた。
「…んん」
だけどそれは、遥の未知の世界だった。
(舌入ってるっっ)
永倉に頭を固定されて遥は逃げることもできない。
「や…ぁ」
遥自身びっくりするような声が出る。
「綾野…?初めて?」
唇が離れると、遥はヘナッと永倉にもたれた。
「そっか。
ごめん、無理させたな」
永倉は遥の頭を優しく撫でると遥はゆっくり眠っていった。