時のなかの赤い糸
「桂さん、新撰組に面白い女がいるようですよ?」
「面白い女?」
「なんとも未来から来たとか…」
遥はギョッとした。
あきらかに男は遥の話をしたのだ。
「そりゃ面白いな…
是非とも近くに置いておきたい」
またまた男の笑い声。
遥は身震いすると、山崎がギュッと手を握った。
下を向いたままの山崎は、どこか幼いような…いつもと違うような気がした。
「今回も沖田らが0時に来るそうですな」
「そしたらそろそろ別れようか」
しょうじに人影がボウッと移ってしょうじが開きそうになった時、また時間の狭間に入った。
「バカやなぁ俺は」
「え?」
握った手はそのままで、山崎は爆笑をかました。