~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ-
「誇りと、尊厳と、血や」
「血?」
高等部、保健室。先生は不在で、今は五人の生徒がいた。
ベッドの上に座る、もう眼は塞がった麟紅。そのそばの椅子に座る麟紅の妹、紫音と、今もまだ頭のてっぺんで狐の耳を揺らす少女、茜。ベッドをはさんで反対側の椅子に座るメガネ男、常盤と、(麟紅の中で)ツンデレ少女、藍奈。
常磐は真剣な面持ちのまま頷いた。
「血。魔法使いっちゅーのは誰でもなれるもんやない。体の中に流れる力、魔力とか気とか言うもんがある程度常人のレベルを超えとらなあかんのや」
「で、血?」と麟紅が問い直すと、常磐は小さく頷き後を続ける。
「そういった類の力は血の中に流れてるもんでな、魔法使いはだいたいその血を受け継いできとるもんなんや」
「それと誇りとかが何の関係があるんだ?」
「魔法使いってのはね、言ってしまえばプライドの塊よ。わたしが言うのもなんだけどね」
答えたのは、今まで黙っていた藍奈。
「誇り、自尊、威厳、自負、尊厳、名誉、そんなものを背負ってきた生き物よ。わたしも幼いころからそうやって教えられてきた」
「証になるんや。魔法使いとしての血を残すことが、自分の生きていたっちゅー証になるんやと」
常磐の声で、会話は途切れた。
沈黙が流れた。
「血?」
高等部、保健室。先生は不在で、今は五人の生徒がいた。
ベッドの上に座る、もう眼は塞がった麟紅。そのそばの椅子に座る麟紅の妹、紫音と、今もまだ頭のてっぺんで狐の耳を揺らす少女、茜。ベッドをはさんで反対側の椅子に座るメガネ男、常盤と、(麟紅の中で)ツンデレ少女、藍奈。
常磐は真剣な面持ちのまま頷いた。
「血。魔法使いっちゅーのは誰でもなれるもんやない。体の中に流れる力、魔力とか気とか言うもんがある程度常人のレベルを超えとらなあかんのや」
「で、血?」と麟紅が問い直すと、常磐は小さく頷き後を続ける。
「そういった類の力は血の中に流れてるもんでな、魔法使いはだいたいその血を受け継いできとるもんなんや」
「それと誇りとかが何の関係があるんだ?」
「魔法使いってのはね、言ってしまえばプライドの塊よ。わたしが言うのもなんだけどね」
答えたのは、今まで黙っていた藍奈。
「誇り、自尊、威厳、自負、尊厳、名誉、そんなものを背負ってきた生き物よ。わたしも幼いころからそうやって教えられてきた」
「証になるんや。魔法使いとしての血を残すことが、自分の生きていたっちゅー証になるんやと」
常磐の声で、会話は途切れた。
沈黙が流れた。