~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ-
「ところで」

 唐突に麟紅が顔を上げた。そのまま顔を横に向け、茜の方を向いた。

「その耳何?」

 「はぅっ!」と茜は頭の上の狐耳を押さえた。

「何って、耳じゃないの?」

 藍奈のぶっきらぼうな答えが返ってきた

「いや、耳ってそうじゃなくてさ。何でネコミミじゃなくてイヌミミでもなくてキツネミミ?」

「マニアかいな」

「何でって、狐だからでしょ?」

 またも藍奈のぶっきらぼうな答えが返ってきた。質問の意味が違うのだが……。

「だからそうじゃなくてさ、やっぱり夕凪の耳も魔法使い関連なのかって」

「半妖だからでしょ」

 またそれか、と言おうとして、紫音に先を越された。

「それは差別用語です!!」

「何?」

 紫音の怒りの視線と藍奈の冷たい視線がぶつかった。茜は紫音の横でおろおろと双方を見回し、常盤は常磐でのんきにため息をついている。



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