~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ-
呆然と、藍奈は自分の腕にできた血の跡を眺めた。
負けた。
「それだけやれるってこたぁ、どうせ向こうじゃ成績優秀だったんだろうなぁ」
カーキーはカードの束で肩を叩き、それを懐に直した。
「まさか三枚も無駄使いさせられるとは思わなかったぜ。それもこれも、俺が呼び込んだ予知眼のせいか」
「え?」と麟紅の周りにいた茜や紫音はその眼を見た。普段は細く閉じた右のまぶたが開き、黄水晶(シトリンカラー)の瞳が輝きを放っていた。麟紅は意味もなく頭を掻く。
「見事な三白眼じゃねぇか。それならヤンキーちゃんもビビって裸足で逃げ出すぜ」
呆然とする藍奈を置き去りに、カーキーは麟紅のほうへ歩み寄った。
周りの茜と紫音、さらには朽葉まで興味深そうにその瞳を見つめている。自分でまいた種だがなんだか恥ずかしい。
「意識して、なのか?」
カーキーが尋ねた。
その直後に麟紅の瞳はゆっくりと閉じ、元の糸目に戻った。周りから「あ~」と声が上がった。そんなに見てていいものか? と思ってしまう。
「さぁ、俺も気付かなかった。安心しな、開こうと思ったら開いたって感じかな」
「ん~ん、眼力を発動させてたったの一日で使いこなすようになるなんて、凄いでござるな」
あごに手を当てながら朽葉は唸った。麟紅的にはよくわからないが、とにかく凄いことらしい。
負けた。
「それだけやれるってこたぁ、どうせ向こうじゃ成績優秀だったんだろうなぁ」
カーキーはカードの束で肩を叩き、それを懐に直した。
「まさか三枚も無駄使いさせられるとは思わなかったぜ。それもこれも、俺が呼び込んだ予知眼のせいか」
「え?」と麟紅の周りにいた茜や紫音はその眼を見た。普段は細く閉じた右のまぶたが開き、黄水晶(シトリンカラー)の瞳が輝きを放っていた。麟紅は意味もなく頭を掻く。
「見事な三白眼じゃねぇか。それならヤンキーちゃんもビビって裸足で逃げ出すぜ」
呆然とする藍奈を置き去りに、カーキーは麟紅のほうへ歩み寄った。
周りの茜と紫音、さらには朽葉まで興味深そうにその瞳を見つめている。自分でまいた種だがなんだか恥ずかしい。
「意識して、なのか?」
カーキーが尋ねた。
その直後に麟紅の瞳はゆっくりと閉じ、元の糸目に戻った。周りから「あ~」と声が上がった。そんなに見てていいものか? と思ってしまう。
「さぁ、俺も気付かなかった。安心しな、開こうと思ったら開いたって感じかな」
「ん~ん、眼力を発動させてたったの一日で使いこなすようになるなんて、凄いでござるな」
あごに手を当てながら朽葉は唸った。麟紅的にはよくわからないが、とにかく凄いことらしい。