~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ-
「で、結局なんで夕凪はここにいるんだ?」
「大変だったんじゃのう」と涙を流す朽葉は軽めにスルーして、麟紅はカーキーに聞いた。
カーキーは「あ~」と唸って、頬を掻いた。
「まぁ、そうだな、魔法知らないんじゃわかんねぇか。もともと妖怪が人間に化けるってのはかなり高度な技術なんだ」
「わかる?」と一呼吸分間をあけて話を続ける。
「ある程度実力がある妖怪でも、別のものに変化すると欠陥が一つはある。例えば耳が残ってたり尻尾が残ってたり。で、茜ちゃんみたいに完全に人間に化けてそれでいて魔法使いでさえに一切ばれないっていうのは相当すごい妖術――これは妖怪の魔術のことね――使い、要するにすごい妖怪だってことだ」
長々としゃべったおかげで疲れたのか、はぁ、と一つため息が漏れた。だから、
「それより学園長も魔法使いなのか!?」
と、麟紅が尋ねたことに、自分で振ってきたくせに「それより」かよ、と不満げな顔を隠そうとはしなかった。
「当たり前だろ? じゃないとこんな怪しい集団認めはしないだろ」
確かに、と麟紅は思った。カーキーが言うには、この学園には他にも何十人か魔法使いがいるらしい。そんな話、聞いてないぞ、という呟きがもれた。
「大変だったんじゃのう」と涙を流す朽葉は軽めにスルーして、麟紅はカーキーに聞いた。
カーキーは「あ~」と唸って、頬を掻いた。
「まぁ、そうだな、魔法知らないんじゃわかんねぇか。もともと妖怪が人間に化けるってのはかなり高度な技術なんだ」
「わかる?」と一呼吸分間をあけて話を続ける。
「ある程度実力がある妖怪でも、別のものに変化すると欠陥が一つはある。例えば耳が残ってたり尻尾が残ってたり。で、茜ちゃんみたいに完全に人間に化けてそれでいて魔法使いでさえに一切ばれないっていうのは相当すごい妖術――これは妖怪の魔術のことね――使い、要するにすごい妖怪だってことだ」
長々としゃべったおかげで疲れたのか、はぁ、と一つため息が漏れた。だから、
「それより学園長も魔法使いなのか!?」
と、麟紅が尋ねたことに、自分で振ってきたくせに「それより」かよ、と不満げな顔を隠そうとはしなかった。
「当たり前だろ? じゃないとこんな怪しい集団認めはしないだろ」
確かに、と麟紅は思った。カーキーが言うには、この学園には他にも何十人か魔法使いがいるらしい。そんな話、聞いてないぞ、という呟きがもれた。