~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ-
「あーちゃーん、お風呂入っていいですよ~!」
「あ、は……ぃ……あーちゃん?」
「紫音は仲良くなった人には誰でもちゃん付けしてしまう癖がある。たぶんどこか頭のネジの付け位置を間違ったんだな」
紫音の呼びかけに首をかしげる茜に、リビングのソファに腰掛け無表情に(糸目なのでホントはわからないが)お笑い番組を見ている麟紅は、ホントにさりげない説明口調で解説した。茜は「そ、そうですか……じゃあお先にすいません」とぺこぺこ頭を下げながら風呂場へ向かっていった。
成績は悪くないんだがな……どっかがズレてんのは確かなんだよな……何でちゃん付けなんだ……?、と頭の中で復唱する。
茜が部屋を出て、すぐに紫音が入れ替わりで部屋に入ってきた。
「あ、兄さん食器洗ってくれたんですね」
(なのになぜ俺をお兄ちゃんと呼んでくれない……!!)
心底泣きそうだった。お兄ちゃん、といったら義理の妹を思い浮かべるところだが、紫音はかわいいのでOKである。いや、何の話をしているんだが……。
紫音はダイニングテーブルへと向かい、椅子を出して座った。御冠神楽家はリビングとダイニングつながっているので、食事のときもテレビを見れるはずなのだが、「たった二人しかいないんですから食事の時くらいテレビは消してください」と言われているので仕方なく従っている。
紫音はまだ乾ききっていない長い髪を優しく櫛で梳き、ただボーっとテーブルを眺めていた。
「あ、は……ぃ……あーちゃん?」
「紫音は仲良くなった人には誰でもちゃん付けしてしまう癖がある。たぶんどこか頭のネジの付け位置を間違ったんだな」
紫音の呼びかけに首をかしげる茜に、リビングのソファに腰掛け無表情に(糸目なのでホントはわからないが)お笑い番組を見ている麟紅は、ホントにさりげない説明口調で解説した。茜は「そ、そうですか……じゃあお先にすいません」とぺこぺこ頭を下げながら風呂場へ向かっていった。
成績は悪くないんだがな……どっかがズレてんのは確かなんだよな……何でちゃん付けなんだ……?、と頭の中で復唱する。
茜が部屋を出て、すぐに紫音が入れ替わりで部屋に入ってきた。
「あ、兄さん食器洗ってくれたんですね」
(なのになぜ俺をお兄ちゃんと呼んでくれない……!!)
心底泣きそうだった。お兄ちゃん、といったら義理の妹を思い浮かべるところだが、紫音はかわいいのでOKである。いや、何の話をしているんだが……。
紫音はダイニングテーブルへと向かい、椅子を出して座った。御冠神楽家はリビングとダイニングつながっているので、食事のときもテレビを見れるはずなのだが、「たった二人しかいないんですから食事の時くらいテレビは消してください」と言われているので仕方なく従っている。
紫音はまだ乾ききっていない長い髪を優しく櫛で梳き、ただボーっとテーブルを眺めていた。