~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ-
「え~……ただいまより…………」
と、教頭のありきたりな開会の挨拶のあと、新一年生入場。緊張してガチガチに固まった新入生が並んで体育館に入ってくる。
麟紅は軽く首を伸ばし、自分の妹を探してみた。
「どうしたの? 御冠神楽君、知り合いでもいるの?」
と、後ろの奴が話しかけてきた。面白そうに、そのさらに後ろ、そして最後尾の常磐までもが首を伸ばしてくる。
対する麟紅は軽くそれに答える。
「あぁ、俺の妹が今年から高等部のほうに入学なんだ」
「妹!? ええなぁ、妹っちゅーたらラブコメの醍醐味やないかい」
「残念だけどそれは義理の妹のときだよ」
「おいおい、実の妹でもフラグ立つことあるんじゃね?」
と、麟紅の後ろでだんだんオタク的なエロ談義が進展してくる。放っておくと大変なことになりそうな気がしたので「止めろ止めろ」とそれを止めた。
「で、どの子が御冠神楽君の妹なの? あ、あの茶髪の子かわいくない?」
「麟紅でいいよ。そういえばよく俺の名字覚えてたな。お、あそこのツインテールの子もよくね?」
「そんだけ珍しい名字してれば覚えたくなくても覚えれるっちゅーねん。ん、いや、あのショートカットの子がいいと思うで」
「好み悪ぃよ。どちらかっていうとむこうのお下げの子が……」
「お前のほうが好み悪ぃやないけ! それよか麟紅の妹ってどんな子なん? あの子は……六十五点」
「どうせ兄と同じ糸目じゃねぇのか? ん~将来に期待、七十九点」
「安心しろ。残念だが髪の色以外はまったく似てないといっても過言じゃないんだなこれが。ってか俺ら何してんだ? むしろあのメガネの子なんか……あ」
「「「「あ?」」」」と麟紅の後ろの三人の声が重なった。
「いたいた、ほら、あそこのメガネの子の後ろ」
「どの子やねん……ん? あのポニーテールの? 紫のリボンした子か?」
「そうそう」
「うわっ! めっさかわいいじゃねえか! お前の妹とは思えねえ!!」
「めっちゃ傷つくぞ……」
その後も五人でワイワイ騒ぎ、担任にしばかれ、入学式を終えた。教室に戻った後も、その日一日中、放課まで女子を交えての麟紅の妹に対する話は途絶えなかった。
と、教頭のありきたりな開会の挨拶のあと、新一年生入場。緊張してガチガチに固まった新入生が並んで体育館に入ってくる。
麟紅は軽く首を伸ばし、自分の妹を探してみた。
「どうしたの? 御冠神楽君、知り合いでもいるの?」
と、後ろの奴が話しかけてきた。面白そうに、そのさらに後ろ、そして最後尾の常磐までもが首を伸ばしてくる。
対する麟紅は軽くそれに答える。
「あぁ、俺の妹が今年から高等部のほうに入学なんだ」
「妹!? ええなぁ、妹っちゅーたらラブコメの醍醐味やないかい」
「残念だけどそれは義理の妹のときだよ」
「おいおい、実の妹でもフラグ立つことあるんじゃね?」
と、麟紅の後ろでだんだんオタク的なエロ談義が進展してくる。放っておくと大変なことになりそうな気がしたので「止めろ止めろ」とそれを止めた。
「で、どの子が御冠神楽君の妹なの? あ、あの茶髪の子かわいくない?」
「麟紅でいいよ。そういえばよく俺の名字覚えてたな。お、あそこのツインテールの子もよくね?」
「そんだけ珍しい名字してれば覚えたくなくても覚えれるっちゅーねん。ん、いや、あのショートカットの子がいいと思うで」
「好み悪ぃよ。どちらかっていうとむこうのお下げの子が……」
「お前のほうが好み悪ぃやないけ! それよか麟紅の妹ってどんな子なん? あの子は……六十五点」
「どうせ兄と同じ糸目じゃねぇのか? ん~将来に期待、七十九点」
「安心しろ。残念だが髪の色以外はまったく似てないといっても過言じゃないんだなこれが。ってか俺ら何してんだ? むしろあのメガネの子なんか……あ」
「「「「あ?」」」」と麟紅の後ろの三人の声が重なった。
「いたいた、ほら、あそこのメガネの子の後ろ」
「どの子やねん……ん? あのポニーテールの? 紫のリボンした子か?」
「そうそう」
「うわっ! めっさかわいいじゃねえか! お前の妹とは思えねえ!!」
「めっちゃ傷つくぞ……」
その後も五人でワイワイ騒ぎ、担任にしばかれ、入学式を終えた。教室に戻った後も、その日一日中、放課まで女子を交えての麟紅の妹に対する話は途絶えなかった。