あなたの名前は忘れたけれど。
俺の勘違いだった。


寝息を立てる彼女の頭を優しくひと撫でしてみる。


後悔は、もう遅い。


あぁ、俺がもっと伝えればよかった。


いつのまにか当たり前だったんだ。


お前と居る事が、当たり前すぎて、中毒になっていた。


そうだよな、そうだよ。


俺たちの関係って、なんなんだ。


好きだと言われた。

一緒に遊んだ。

飲みにも行った。

俺も楽しかった。

お前も楽しそうだった。

身体を近づけあった。

もうこれ以上近づけないくらい、近づいたつもりだった。


俺はお前に、好きだと伝えてなかった。


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