あなたの名前は忘れたけれど。
信じてもらえなかった。

何が足りなかったんでろう。


生きる理由には選んでもらえなかった。

何が足りなかったんだろう。


俺は今日も、生きる。


お前が憎くてたまらなかった諭吉を見つめ、それを使い、お前の事を思う。


生きたくなかったら、生きなくていい。


ただ死んではダメだ。


無理してまで、どうして自分を責める?


俺はそんなお前を、どう責めることができる?


消えてしまった彼女と、消せなかった俺の記憶。


生まれ変わってお前に会ったら、まずはギュッと抱きしめよう。

突き飛ばされてもいい。警察を呼ばれたっていい。


ただ、ギュッと。

お前を感じよう。


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