あなたの名前は忘れたけれど。
とある日、いつものように彼に呼び出される。

私はわざとツーコール鳴らし、電話に出る。


かかってきた瞬間、彼の着信音だけを変えている私はすぐに彼だと分かるのだけれど、わざと遅れて電話に出る。


呼び出された先は街中の居酒屋だった。


彼のお兄ちゃんみたいな存在の人と2人で飲んでいたようだ。


私が着いたら、彼がさも当たり前かのように店員さんを呼びビールを注文した。


私は躊躇いもせず、それを飲む。


そこから約1時間ほどだろうか。


彼が会計を済ませ、「出ようか」と言う。

それに合わせて私もお兄ちゃんポジションの人も席を立つ。
< 69 / 125 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop