キンダーガーテン四 ～私の居場所に～

「園長、その事で相談があるんだ。」と先生が口を挟んだ。

やっぱり唯には無理だよって……言うんだろうなぁ。

もちろん、唯には無理だし………

一番近くで見ていた先生だから分かってる事だけど………

ちょっとだけ……………淋しいなぁ。

勝手だけど………そんな事を考えていたら……

「俺の副園長の話し…………
後、一年待ってくれないか？」って。

ええっ！！

びっくりしてたのに

「やっぱりそうか。」って

園長先生は、始めっから分かって来たような口振り。

えっ、なんで？？

「俺と結婚する以上……
唯ちゃんは、この園と関わりを持つようになる。
だったら、不安なままスタートさせたくないんだ。
俺が好きになった唯ちゃんは
失敗をしながらでも、誰より子供の事を一番考え
愛情を注げる先生だから。
子供との関わりに、自信を持って楽しく仕事をさせたいって思うから
何かあった時、俺が側で支えられるようにしたい。
副園長になると………
園長代理や園長の付き添いで、研修や会合に参加する事も増えて
園にいる時間が減ってしまう。
俺のサポートをコウにしてもらおうと
もう一年、大学に帰るのを待ってもらって
唯ちゃんを支えてもらう約束だったけど………。
コウには無理だし、俺が自分の目で見て安心してからでないと
気になって副園長の仕事なんてムリだ。
だから、申し訳ないけど………後一年待って下さい。」

唯のせいで…………

園長先生や先生が困ってる。