キンダーガーテン四   ~私の居場所に~
「あっ、あの………………。
色々あってバタバタして…………謝ってなかったんだけど………
あの………幼稚園で嫌がらせがあったの………」

「はい!!ストップ。」

唯の話に被せて、待った!をかける海晴ちゃん。

「その事は、一番の被害者は唯ちゃんなんだよ。」と彩ちゃん。

「何にも悪くない人に謝られてもぅ~」と

口を尖らせる咲ちゃん。

「唯ちゃん、いつも言うけど
自分が悪い時に反省することは大切だけど………
人のまで、自分が被る必要はないんだよ。
ここのメンバーなんて、自分の事まで人に被せる奴らばっかりなんだから
気にする事ないって!」って先生。

「ちょっ、ひどくない?」

「唯ちゃん、今からでも遅くない!!
自分の嫁の友人を罵倒するような奴、婚約解消しちゃえ!」

「彩、洋ちゃんに苛められたってメールしよう。
洋ちゃんが飛んできてぶっ飛ばしてくれるよ!!」

もう何の会話をしてたのかさえ、分からなくなっちゃった。

でも……………

これが、このメンバー。

唯の気持ちを汲んで、フォローしてくれる。

「……………ありがとう。」

ごめんねじゃない言葉に、ニッコリ笑う7人。

「さぁ!
じゃあ、先生の話しでも聞きますか。
どうせ、相談か報告があったんでしょう?
『新年会をしよう』なんて、貴重な冬休みに呼びつけるなんて
あり得ないもんね。
ホントなら、唯ちゃんとイチャイチャしたい筈なのに。」って海晴ちゃん。

本当に海晴ちゃんの観察力は、スゴいなぁ。
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