キンダーガーテン四   ~私の居場所に~
それから先生は、園長先生の甥であることや再来年副園長を継ぐこと。

そうして

いずれ園長になるから、コウ君には大学に帰って資格を色々取ってきてもらって

支えて欲しいと伝えてあると話した。

さらに………

今のメンバーも、結婚とか色々あって難しい事もあるだろうけど……

出来るだけ、一緒に働いて助けて貰いたいとお願いしていたの。

「やっぱりそうかぁ。
こんな良いマンションに住んで、おかしいと思ってたんだよね。
おまけに、入れ代わりの激しいこの時期に
一年目のコウを、来年いっぱいで大学に帰すって。」

「だったら、結婚したら唯ちゃんをどうするの?
いくら今は手を出してないって言っても……
子供の事を考えたら、そう遠くない将来に家庭に入るんでしょう?」

手をって……………。

サラッと口にする梓ちゃんに、赤面してたら

「ちょっと、ウチの姫さんは恥ずかしがり屋なんだから
コメントに気をつけて。」と梓ちゃんに言って

唯を抱え直す先生。

「ハイハイ、それでどうするの?」

「その事なんだけど……
いずれ俺が園長になった時、唯ちゃんには副園長にしようと思ってるんだ。
コウは…………頑張り次第だけど、保育園の園長。」

えっ?!

保育園??

「唯ちゃんにも話してなかったんだけど……
5年の計画で、保育園を建設予定。
そこでなんだけど………
来年度から、ウチも満3歳児のクラスを作ることになったんだ。」

「それで今、工事中なんだ。」

「そうそう。
そのクラスを、唯ちゃんに持たせて頑張ってもらおうかな?と。
定員5人で、3歳にならないと入園して来ないから
ゆっくり結婚の準備をしながら、クラスも持てるし。
ただ少ないとは言っても、オムツも取れてないチビ達だから
大変な事に変わりはないと思うから………
協力お願いします。
一応、来春から俺が副園長になる予定だったんだけど……
結婚と引っ越しが重なったから、一年延ばした。
副園長になると、近くで支えるのが難しくなるからね。
一年で唯ちゃんには、しっかり頑張ってもらおうかなってね。」
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