キンダーガーテン四   ~私の居場所に~
またしても、関心が尋ちゃんに集中する。

「明後日って…………大学に行きながら結婚??」

「そうだよ!
卒業までは、同棲でも構わないんだけど……
和君が、ちゃんとしたいからってね。
学費も俺が払うって。
だから、バイトを減らして結婚式の準備をするの。」

「姉妹揃って幸せ掴むとかって…………
うらやましい。」

心の底から羨ましそうな、夏苗ちゃん。

「式は……一応夏休みを予定してます。
教え子なんで、あまり大袈裟にしないでチャペルにしようかな?と。
祝いたい人が、自由に来てくれるのも良いかと話してて。
それか、人前式。
俺達の事を祝福してくれる人達に、誓うのもって……。」

「おぉ!結構具体的に決まってるなぁ。
俺なんて…………『再来年』としか話してないのに。
唯ちゃん、尋ちゃんや梓ちゃんに色々聞いて
やりたい事見つけといてね。
唯ちゃんのしたいこと、全部取り入れるから。
一生に一度だもん、後悔しないようにしようね!」

「ブッ!!」

「ちょっと、どこまで甘い訳??」

「お誕生日会と違うんだよ!!
こんな奴がいずれ園長って……
この幼稚園大丈夫??」

「唯ちゃん中心に、行事が決まったりして。」

「ホンの少し前まで、鬼のような顔で怒って……
唯ちゃんを泣かせてたのに。
自分のものにしたとたん………………これだよ。」

先生の過保護ぶりに呆れるみんなは、好き放題話してる。

「良いのかな?そんな態度で。
唯ちゃんと二人っきりで、外国で式を挙げる事にしたら
ウエディングドレス………見れないんだよぅ~」と反撃する先生。
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